女性の方はあまり気にならないようですが、男性はおしっこの色の変化に気づきやすいと思います。便もそうですが、おしっこも体の状態を表す大切なバロメーターです。色や量の変化に関しては、女性もチェックをすると良いでしょう。
ビタミン類や特定の薬剤を摂取すると、おしっこの色が変化します。問題は特に理由もなくおしっこの色が変化した場合です。赤い場合はもちろん血尿です。そして茶色い場合などは肝臓が悪い場合があります。疲労などが原因である可能性も高いのですが、病院を受診した方が無難でしょう。
そして今回のテーマである黄色いおしっこについては、汗をたくさんかいた場合にもその現象が起こります。しかしながら、毎日のようにおしっこが黄色い方がいらっしゃいます。この場合には漢方的には体のバランスの崩れがあると捉えるのです。
おしっこが黄色い方の体質を漢方的に考えると、体の中に"熱"があると捉えます。逆にいえば透明に近い時は"寒"と考えます。よく風邪の時におしっこの色が最初は透明であったのが、黄色く変わることがありますが、これは体の中の"寒邪"が"熱邪"に変化した可能性が疑われます。この場合には服用すべき漢方薬の処方も最初と変えていくべきです。
一方で慢性的におしっこが黄色いタイプの方は暑がりであることが多いでしょう。これはバランスの崩れに他ならず、慢性的に"熱"を持っている体を鎮めていかなければなりません。その"熱"の種類によって飲むべき漢方薬は変わりますが、「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」や「瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)」と云った冷ます作用を持つ薬を使って体質改善を図ると良いでしょう。
おしっこは体の中を探るために大事な指標となります。大きな病気を予防するためにも、時々チェックをして、色が極端な時は早めに対策を考えましょう。
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