陰部が痒い

陰部の痒みは男女関わらずどなたでも起こる可能性があり、比較的生じる頻度の高い症状と言えます。しかしどうしても「恥ずかしい」という気持ちが先に立ち、対策は後手後手になりがちです。特に女性はかなり症状が悪化してから、病院に行くような方も多いようです。女性の場合にはカンジダの可能性がありますし、男性も菌感染などが原因で痒みが生じているケースがあります。西洋薬が効かないケースもありますが、はっきりと原因が分かれば一安心出来ますよね。 しかし痒みの理由がはっきりしないケースも多々あります。女性の場合には年齢と共に痒みが徐々に増すようなこともあるようです。生活上、非常に不快感を感じますし、大きなストレスとなってきます。このような時に漢方が役に立つ可能性があることを、ぜひ知っておいて頂くと良いと思います。「病院がどうしても抵抗がある」という方にも試して頂きたいですね。 陰部の痒みの中医学的な原因として、もっとも多いのが「湿」に依るものです。「湿」は余分な水分のことであり、体内に存在する「湿」が皮膚炎の原因になることも多く、膿みやただれなどは「湿」の関与が強く疑われます。陰部はどうしても湿気がこもりがちになります。そして体内に「湿」を生みやすい体質の方は、特に患部に問題が無くとも"痒み"という症状を発生します。ちなみに、女性でオリモノが多い方は、この「湿」があると考えて間違いありません。よって、「五行草(ごぎょうそう)」や「竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)」と言った「湿」を取り除くお薬が有用となり、上手に使うと比較的速やかに痒みが治まるケースもあります。 ただし、逆に乾燥が痒みを生みだしているケースもあります。高齢の方の痒みの場合に多いのですが、この場合にはもちろん潤す必要があります。「当帰飲子(とうきいんし)」や「六味丸(ろくみがん)」系のお薬を根気強く服用して体に潤いを増やしていくと良いでしょう。 いずれにせよ不快症状を放置しておくとさらに悪化してしまう懸念もあります。勇気を出して漢方薬局で相談出来れば一番良いですが、どうしても恥ずかしい場合には、上記のお薬をまずは試してみてはいかがでしょうか。

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