貧乏ゆすりが収まらない

最近あまり見かけなくなった気がする「貧乏ゆすり」。 確かに周りからみても感じのいいものではありません。どなたも意識しているのでしょうね。または、子供のころからのしつけの効果かもしれません。名前の由来も諸説(貧乏人は寒さで足を震わすからなど)あるようですね。貧乏ゆすりをしてしまう原因もはっきりとは医学的に分かっておらず、下半身の血流改善のための生体反応という説もあるそうです。本能的な動きであれば、無理に止めない方がいいのですが、かといって仕事の時などに貧乏ゆすりをして、印象を悪くしてしまうのもどうかと感じます。無意識にしてしまう現象であっても、エチケット的に困るのであれば、貧乏ゆすりをしないように体質を変えていきたいものですね。漢方的な対処方法を考えてみましょう。 貧乏ゆすりを中医学的に考えてみると、「煩躁(はんそう)」と呼ばれる状態に近いと思われます。「煩」は気持ちが落ち着かないこと、「躁」は手足が落ち着かないことであり、両方同時に現れることが多いとされます。貧乏ゆすりの場合は「躁」単独の場合もあるでしょう。「煩燥」が起こる理由は様々ですが、"熱"の関与、そして「肝」の問題もっとも事例としては多いのではないでしょうか。「肝」は自律神経系と関係が深く、その不具合が無意識運動である貧乏ゆすりを生じさせるのではないかと感じます。また"熱"はイライラで発生しますが、比較的"熱"は男性に生じやすいという点からも貧乏ゆすりと男性の関係が説明されるのではないでしょうか。よって貧乏ゆすり対策としては、「肝」を労わり、"熱"を身体にためないこととなります。趣味等でストレス発散に努めること、食事では酢の物や柑橘系を積極的に摂り、鶏肉など「肝血」を満たす食材も忘れずに摂取しましょう。そしてゴーヤや冬瓜などで、"熱"を冷ますことも有効です。また、漢方薬としては、「柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)」や「柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅううこつぼれいとう)」」等が適切なケースが多いでしょう。

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