「ため息をすると幸せが逃げるよ」と言われたことありませんか?確かに、ため息はマイナス思考の時に無意識に出るものであり、周りから見て良いイメージではないかもしれません。
ため息は呼吸を整えて気持ちを落ち着かせるような役割もあるように感じます。自然と深い呼吸になりますしね。ただ頻繁にため息を繰り返し、クセのようになってしまっている方もいらっしゃいます。前述したとおりに、あまりに回数が多いと周りの人間が心配になり、不安な気持ちになって来ます。そのような時には何かしらの対処を考えた方が良いかもしれません。ため息はうつ病などの前触れとも言えます。漢方の理論を用いて早めに対策を取ってみましょう。
ため息が多くなる中医学的な原因としては、やはり気の停滞の存在を第一に疑っていくべきでしょう。中医学用語で「気鬱」であるとか「肝気鬱結」などと呼ばれることもありますが、エネルギーが停滞して鬱積した状態を指します。要するに積もり積もった鬱憤が吐く息と共に一気に出ていくのが、ため息と考えられます。また「肺」の状態を考慮すべき場合もあるかもしれません。呼吸は宣発粛降という「肺」の機能と関連が深いのですが、その機能不全がため息を誘発する可能性も考えられます。「気」の生成も滞りますから、ため息=元気がないという図式の説明もつきます。よって解消法としては、「逍遥丸(しょうようがん)」などの気の巡りが良くなる漢方薬や「肺気」を増すお薬の服用などが考えられますが、養生としては外に出て思いっきり深呼吸することが挙げられると思います。「ため息が多いね」と周りからよく言われる方は毎日一分でも深呼吸の時間を作ってみて下さいね。
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