食欲が異常にある

食欲は人間の三大欲の一つであり、無くてはならないものです。一方で、食欲が過剰である状態も異常と言えます。食べても食べても満足できない病気として「過食症」などが知られていますが、そこまでいかなくとも、時折異常に食べ過ぎてしまう方はいらっしゃるのではないでしょうか。 女性にとっては体重増加につながるために気にされる方も多いようです。食べ過ぎの問題は、胃腸の許容範囲を超えてしまうことにあります。胃腸への負荷は、下痢や胃もたれとなって現れます。そのような症状が起こらなくとも、段々と胃腸へのダメージが蓄積して機能が落ちてきてしまうでしょう。 中医学では、食欲の異常亢進が生じる理由として、一時的に胃腸のバランスが崩れたためと考えます。そのバランスの崩れは、ストレスに依るものが多いのですが、もともと胃腸機能が弱いと起こりやすい傾向があるのです。食欲の異常亢進は体のバランスの乱れを表しています。ストレスによって、中医学で云う「肝」に負担がかかり、「脾」すなわち胃腸系の制御が出来なくなるケースもあります。しかし常に食欲が異常にある場合には、胃に"熱"がある可能性を疑います。この「胃熱」と呼ばれる体質があると、食欲が異常に高まってしまいます。いうなれば、胃が活性化している状態です。この場合には、余分な"熱"を取り除かなければ、胃腸に負担がかかり続けることになってしまいます。また「脾虚」と呼ばれる胃腸が弱い状態と、「胃熱」が混在するようなケースも見受けられます。このような場合には、たくさん食べた後に下痢や軟便、吐き気などを生じます。食べたものが消化吸収されにくい状態ですから、どんどんと疲れやすくなってしまいます。食欲は健康状態を見極める上で重要な指標ですが、様々な要素が絡んで症状として現れていることも多々あります。食べ過ぎが体に悪いことは盛んに言われている通りであり、食欲も適切な範囲であることが重要です。

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