自分が嫌い

今回はちょっと難しいテーマですが、「自分嫌い」という方の体質について考えてみたいと思います。そもそも、人間は一人で生まれて一人で死んでいきますので、わがままで自分本位であって当然と思います。であれば、自分を肯定する気持ち、すわなち自分が好きであることが普通かと思われます。しかし「自分が嫌い」と言う方をときどき見かけます。もちろん本音ではない可能性もありますが、本心であるとすると少し心配です。そのような感情を否定する訳ではありませんが、人間の本能とは異なる感覚であるため、やや心身のバランスが崩れている可能性があるように思います。よって「自分が嫌い」という方の体の状態として、漢方の考えではどのような体質の存在が疑われるか、検討してみたいと思います。

自分が嫌いという方の多くは、自分に自信がない、ということになるのではないかと思われます。一言でいえば「不安」でしょうか。中医学では五臓の一つ「心」に在るとされる「神(しん)」が不安定であると、不安感を生じると考えます。よって、自分が嫌いという方は「心」のバランスが今一歩である可能性があります。また、自分が理想とする行動や考えが出来ない理由として、身体を動かすパワーが足りないという可能性も考えられます。中医学で云う「気」の不足です。この場合には、気持ちと体がついて行かないために自分嫌いが生まれていると思われます。このようなケースでは「気」を補っていけば、心身ともにエネルギッシュとなり、自分が好きになっていくことでしょう。

人間はなんだかんだ言っても、まずは自分です。せっかく生きているのであれば、自分大好きで過ごせるといいですね。



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