耳がつまった感じがする

耳の詰まり、圧迫感は、耳に感じる不快症状の一つです。 飛行機に乗ったり車で山を登った時に起きるような詰まり感が生じることが多いようです。普通は耳抜きをすれば収まりますが、特に気圧の変化が無い場合にも継続して起きると、日常生活に大変な不便を生じます。閉塞感が強い場合には、病院での診察が必要です。中耳炎や難聴などの病気に伴う症状であると診断される場合もあれば、原因不明のケースもあるでしょう。中耳炎であれば切開や薬で治療が出来るケースも多いのですが、軽度な難聴、耳鳴りの前駆症状と判断された場合には対処が限定されます。漢方でも耳の治療は簡単ではありません。 しかし症状があればそこに何か原因があり、対処方法はあると考えます。多くの場合には根気強い漢方薬の服用や生活養生の改善を行う必要がありますが、一度試してみる価値はあるでしょう。耳の詰まりの原因を中医学的に考えた場合、まず「腎」の問題と捉えます。中医学での「腎」は生命力などと関係するとされ、その衰えは老化症状にもつながります。耳と「腎」は五行説で一緒のグループでもあるため、まずはその部分が傷んでいないかを探ります。漢方薬としては「補腎薬」を使用します。さらに「気滞」や「お血」と云った、巡りの悪い状態が無いかを見ていきます。「気滞」はエネルギーの巡りが悪い状態、「お血」は「血」の巡りが悪い状態を指します。このような体質があると、"滞り"すなわち"つまり"が生じてしまいます。ストレスが多い方、運動不足の方などは、この体質が原因である可能性が高いでしょう。 耳がつまった感じが続くと、それがまたストレスになり、病状を悪化させてしまい、悪循環となります。簡単ではありませんが、趣味などで体を動かして、耳のことが気にならない時間を多く持つことが一番の養生になるでしょう。

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