不安感が強い

人間誰しも多少の不安感を抱えています。いつでも自信たっぷりのように見える方も、24時間365日全く心配事が無いことはあり得ないのではないでしょうか。 ただし、普通より異常に自信が無く、いつも不安感に襲われているという方もいらっしゃいます。多少の個人差があるとはいえ、「一人で居ることが出来ない」「何でもない時に急に不安になり心臓がバクバクしてしまう」「人と話すことが出来ない」というような例は、やはり日常生活において不便となってしまいます。このような方は睡眠障害を伴うことも多いでしょう。不安感を"気持ちの問題"と片付けてしまうことは簡単ですが、解決にはなりません。 体の中から自然に生じる"不安感"には、それが生じる理由があるはずです。その理由を探って対策を取って、初めて解決につながります。そしてその理由を解き明かすカギは、中医学にあります。中医学では、不安感を生じる理由が論理的に整理されているのです。中医学では、不安感を生じる原因を「心」の問題と捉えることが一般的です。「心」とは、いわゆる心臓が担う血液循環の意味だけでなく、「こころ」の要素を含めて定義されます。すなわち、「心」がぐらついてその機能が十分に働いていない状態では、「こころ」も揺れ動くと考えるのです。そういった状況では、体に落ち着きが無くなり、不安感が生じてしまうとされます。中医学用語で「心神不安」と呼ばれるのですが、人間の中の存在する「神」が定まらずにぐらぐらしている状態です。逆に、「心神」が安定すれば、不安感は消えて、自信を持って行動することが出来るようになるのです。漢方薬には「安神薬」と呼ばれる生薬があり「心神不安」と判断した場合に使用されます。具体的な処方としては「天王補心丹(てんのうほしんたん)」などがあり、不安感を生じやすい方には有効です。とはいえ、体質に依って適する安神薬はそれぞれなので、専門家に相談してから服用するお薬を決めましょう。

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