人の話を聞けない

「人の話を聞いている?」と怒られた経験はありませんか?しゃべっている側からすれば、せっかく話をしているのに相手がぼおっとしていると確かにショックであり、怒る気持ちも分からないことはありません。 しかし人の話を聞くという行動は実は大変エネルギーを必要とすることなのです。講演などで、長時間の話を最初から最後まで集中力を切らさずにずっと聞いていると終わった後に非常に疲れると思います。これは耳から得た情報を頭で理解するという作業にはたくさんのエネルギーが必要であるからです。同じような作業は普通の会話でも行われていますが、講演との相違点は、一方通行でないことと、短時間で済むという二点です。しかし多少なりともエネルギーを必要とすることは間違いなく、普通の会話でも集中が続かずに人の話を聞けない場合も多々あるのです。 「人の話を聞いていないね」と言われることの多い人は、中医学的に考えて「消耗」が関与している可能性が高いと思われます。あまり自分を責めずに体質の改善を考えてみてはいかがでしょうか。中医学的にみると「血虚」という体質が潜んでいる可能性が高いでしょう。人の話を聞くためには、心も体も落ち着いている必要があるのですが、この「血」が不足していると、どちらもグラグラしてしまいます。そのために途中で一杯一杯になってしまい、気が他のことにそれたり、言葉を理解して消化することが難しくなってしまいます。よって結果として他人から見れば「話を聞いていない」と取られてしまうことになるのです。よって対策としては「血」を補い、脳を中心として体全体に「血」を十分に満たすことが必要となります。そうすれば、話をしっかりと聞くことが出来るようになり、また理解力も増してくると考えられます。しかし「血」不足の根本原因が胃腸の弱さであったり、他の要因が絡んでいたりと、複雑なケースも多々あります。「人の話を聞けない」ということでお悩みの方は、漢方の専門家に一度ゆっくりと相談をしてみるといいでしょう。意外にすっきりと解決するかもしれませんよ。

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