性欲の減退

性欲は人間に本来備わっている欲望の一つであり、なくてはならないものです。食欲などと違い単純ではありませんし、他の人との比較も難しいという側面もありますが、男性であっても女性であっても全く性欲が無いとなると体のバランスの乱れがあると考えた方が良いでしょう。 性欲は年齢と共に衰えますが、その減退傾向が顕著である場合や、急に起こった場合には注意しなければなりません。また、男性ではインポテンツになるようなケースで、女性では性欲減退という症状として現れることも覚えておくと良いと思います。性欲の衰えを年齢や疲労が原因と考えることは簡単ですが、これも体が発している信号と捉え、中医学の考えから対処していくと良いと思います。特に不妊との関係は切っても切れないため、赤ちゃんが出来ずに悩んでいる方は性欲の状態を体のバランスを推し量る目安として考えていきましょう。 性欲の減退を中医学で考える場合に、突如起こった症状か、慢性的に段々と減退していったかを区別する必要があります。突如起こった場合には、「気滞」が絡んでいるケースが多いでしょう。いわゆるストレスが原因になっている状態です。持続的にストレスを体に受けていると、限界に達した時に急に症状が発生する場合もあります。一方、慢性的な性欲減退のケースでは、「腎虚」を考慮しなければなりません。「腎」とは生命力や生殖力と関係がある"臓"です。この「腎」は年齢と共に弱っていくのですが、その減衰のペースが早いと、いわゆる"老化"が進むこととなり、性欲の減退につながります。「気滞」「腎虚」のどちらがあっても、赤ちゃんを授かる確率に影響を及ぼしますが、特に「腎虚」に関しては重要な関係がありますので、漢方薬での対策を考えましょう。普段我々は性欲が落ちても、食欲が落ちた時ほど重要視しませんが、体のバランスの崩れであることに変わりはありません。中医学的にどこが悪いのかをしっかりと見極めて、対策を取れると良いですね。

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