目に異物感がある

何も入っていないはずなのに、目に異物感を覚えた経験はありませんでしょうか。 ゴワゴワしたり、チクチクするような感じであったり、人それぞれのようですが、不快であることに変わりはありません。起きている時には常に使っている目ですから、その部分に違和感があるとかなりのストレスになってしまいます。このような症状が強い方は、もちろん眼科での検査が優先で、角膜などの異常の有無、逆さまつ毛などがないか診てもらいましょう。 しかしながら原因不明の場合や、症状が軽い場合には対策に困るケースがあります。そのような場合には漢方での対処を考えてみても良いでしょう。 目薬などでとりあえず様子を見たり、長い間放置してどんどん悪化するのだけは避けたいですね。 目の異物感について中医学で考える場合、「肝血」の問題をまずは疑います。「肝血」とは「肝」に蓄えられている「血」のことであり、その不足によって「肝」に関係する部位である「目」に影響が出るのです。いわゆるドライアイ、すなわち目の乾燥状態となり、異物が入っているように感じられるようになるとされます。同時に目のかすみやめまいなどが症状として存在するようであれば、まず「血」不足であると考えて良いでしょう。 対処方法としては、「肝血」を増やす「補血」の漢方を服用します。代表的な補血薬の「四物湯（しもつとう）」でも良いですが、「杞菊地黄丸（こぎくじおうがん）」や「婦宝当帰膠（ふほうとうきこう）」の方が力が強いため、効果を実感しやすいかもしれません。ただし体質に依っては上記のお薬以外を選択するケースも考えられます。ぜひ目の症状を軽視せず、専門家に意見を仰いでから服用をご検討下さいね。