胸が小さい

胸が小さいことを気にする女性は多いようです。確かに"母性"を強くアピールする部分ではあるので、女らしくありたい、という考え方に沿った自然な欲求かもしれません。また、ファッションなどの面から「大きくなりたい」と考える方も多いようで切実な悩みとなることもあるでしょう。 胸を大きくさせる要因は女性ホルモンとされます。しかし単純にその女性ホルモンの分泌が少ないから胸が小さいとも言えないようです。かなり複雑な仕組みによって胸は大きくなります。そして成長期が過ぎると背が伸びなくなると同じように、乳腺細胞の増殖も止まるため、それ以降胸を大きくすることはかなり困難であると考えた方が良いようです。しかしその女性ホルモンの働きを活発化させれば、ふっくらとした体づくりは可能と考えます。 漢方では五臓六腑の一つの「腎」がホルモンの働きの部分に関わるとされますので、「腎」を補うことが一つのポイントとなりそうです。また「肝」系と呼ばれる、女性の生理機能を司る部分はその分泌の制御を行うとされます。よって「肝」を整えることも大事な要素となります。漢方でいう「五臓」の一つ、「腎」は"生命力"や"生殖力"と関係するとされます。この働きが今一歩であると体の成長が緩やかになるとされ、胸が小さいことの要因になるとも考えられます。よって"体の発育"を促す時にも用いる漢方薬である「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」や、赤ちゃんがなかなか授からない時に用いることもある「海馬補腎丸(かいばほじんがん)」など「腎」を補うために用いられる薬を服用することは、結果として胸をふっくらとさせることに良い影響を与えると考えます。 また「五臓」の「肝」は女性ホルモンの分泌と関係する神経系の制御を行う機関と考えますので、その働きを活発にすることも胸の発育に好影響を与えます。この「肝」には「血」が豊富に満たされていることが大事なので、「血」を補うことが「肝」の働きを整え、結果的に胸を大きくすることにもつながる可能性が考えられます。この場合には「婦宝当帰膠」や「帰脾湯」と言った漢方薬が候補となります。最後に「紫河車(しかしゃ)」という漢方をご紹介しておきます。これは現在はプラセンタと呼ばれているもので、いわゆる胎盤です。「紫河車」も古くから女性らしい体つきを作るために用いられており、理論上も「腎」を補い、「血」不足にも使用される、豊かな胸のためにはまさにうってつけの漢方の一つです。以上のようないくつかの漢方薬の候補から、体質に合ったお薬を選ぶことが重要です。噂などに飛びつかずに冷静な判断で、長い目で見ての服用を検討しましょう。

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