鼻血が出やすい

鼻血は女性の生理を除いて、もっとも頻度の多い「出血」だと思います。特に子供は毎日のように鼻血を出す子も多いですよね。もちろんそれほど心配のない症状ではありますが、やっぱりあまりにも続くと気になるものです。また、大人で鼻血を繰り返す場合には、何らかの疾患が隠れている可能性もあり、一度検査をしてもらうと良いでしょう。 そもそも鼻の粘膜は非常に薄く、血管も多いことから出血しやすいことはごく自然であると考えられています。子供の場合にはその粘膜の形成が未発達であるために、ちょっとした刺激で鼻血となってしまいます。また一度出血すると、その部分の修復が進まずに今度はもっと軽い刺激で鼻血を出すようになることがあります。 さて鼻血を中医学的に考えた場合、あまりにも繰り返す場合にはバランスの崩れが存在すると判断します。「鼻血なんてほっときゃいい」と思わずに、何かしらの対処をしないと、体の他の部分に症状が出てくる可能性もあります。ぜひ漢方を用いて、長い目で見ての体質改善を考えてみて下さい。 鼻血を中医学的にみた場合、どこかに"熱"が存在すると考えるのが一般的です。"血熱"という呼び方をするのですが、過剰な"熱"の存在が"血"の統率を乱し、出血に至ってしまうと考えます。特に体の上部には過剰な"熱"がたまりやすいのです。温かいものは上に、冷たいものは下に行きやすい性質を持つためです。よって、体のバランスの崩れによっていわゆる「冷えのぼせ」の状態となり、上半身は"熱"、下半身は"寒"という状況になります。鼻血が出やすい方で、のぼせやほてり、めまい、イライラ、下半身の冷えを伴う方は、まさにこの状態である可能性が高いでしょう。このような時には上部にある"熱"を下方に巡らすための工夫をしなければなりません。「加味逍遥散」や「女神散」と言ったお薬の服用で、鼻血が少しずつ収まってくると思います。一方で"熱"が著しく強い場合には「黄連解毒湯」などの冷やすお薬を使用する場合もあります。どちらかと言えば子供の鼻血はこのタイプに当てはまるケースが多いでしょう。

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