おならがくさい

おならがたくさん出る、おならがくさいなど、おならで悩んでいる方は多いようです。生理現象ですから、ある程度は致し方ないとしても我慢にも限界があります。結婚して一緒に住むようになってから相手から「くさいくさい」と言われて内心落ち込んだり、我慢ばかりしていてお腹が痛くなったりと、笑いごとでは済まされない事例も見受けられます。おならの悩みは深いのです。おならは生理現象ですが、あまりにもおならの回数が多かったり、においがきつい、お腹が張る、大便の異常もある、というような場合には体のどこかにバランスの崩れがあると思われます。何か対策を講じた方が、体にとっても良いと言えるでしょう。 ただし、おならは食べるものとも関係します。過剰に豆類、タンパク質、果物などを食べればある程度の量のおならが発生することは普通です。しかし臭いがひどい人は、その時に繊維質や緑黄色野菜を一緒に食べていない場合が多いようです。まずは食生活を見直してみて下さいね。 さて漢方の理論でおならがくさい方の体質を考えてみるとどうでしょうか。おならの発生は胃腸の消化吸収過程と関係します。よって漢方でいう"脾"の問題からおならがくさい原因が生じていると考えます。この"脾"の状態の改善がおならの悩み解決のキーポイントとなるのです。"脾"は食べ物の消化吸収を担う器官であり、その機能アップが、未消化物の発生を抑え、ひいてはおならの回数を減らし、においを少なくさせるのです。 さらに詳しく考えていくと、においが生じる原因は"熱"と"湿"にあります。"熱"と"湿"が胃腸に停滞すると、食べ物が発酵したしたような状況となり、悪臭となってしまうのです。なお、この"熱"と"湿"は以下のような理由で発生しやすくなります。 ◎食べ過ぎ、飲み過ぎ ◎消化の悪いものや甘いものの摂り過ぎ ◎胃腸の機能が弱い場合 よってこれらの原因を取り除いていけば、自然とおならの臭いも気にならなくなっていくでしょう。ただし、"熱"と"湿"が"脾"に根付いている場合は、ちょっとやそっとじゃなかなか取り除くことが出来ません。その場合は「茵ちん五苓散」や「温胆湯」といった漢方薬が必要となります。 また、「胃腸の機能が弱い場合」すなわち"脾"が弱い場合が一番ネックとなります。これは"脾"の体質改善、要は胃腸を強くすることを目指すしか方法がなく、一朝一夕には変わりません。長い目で見て漢方薬と養生で対処していくしかないでしょう。以上のように、おならがくさいことも体のバランスの乱れを示しています。「おなら、くさー」で笑ってばかりではいけませんよ。何らかの対処をすることをお勧めします。

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