のどのつかえ感が気になる

喉に何かつまった感じがする、という症状を訴える方がいます。病院でこのように話をしても、本当におもちでも詰まっている訳でなければお薬を出されることはまずないでしょう(出されるとしたら精神安定剤)。

しかし、喉のつかえ感は比較的起こりやすい症状であり、続くと苦しいものです。中医学では「梅核気(ばいかくき)」と呼び、立派な"病名"がつきます。文字どおり、梅の核(種)が詰まったような症状であるためにこのような名称となっているのです。この症状を経験したことがある方は、「確かに梅の種がつまったみたい」と言い、中医学の的を得た命名に感心する方が多いものです。

もちろん「梅核気」がなぜ起こるのかという疑問にも中医学はちゃんと答えていて、それに対処するお薬もしっかりと書物に書かれています。現代医学では病気とは言えないこのような症状も、対応すべき立派な"未病"なのです。そして、病気の前段階である"未病"の間に治療することが大事であると説いています。

さて中医学では「梅核気」は、気の停滞から生じると定義されています。すなわち口から胃腸へと下降していくべき"気"の流れが滞り、そこに水分の塊(痰)が発生し、つまった感覚を持つと考えます。

よって、この水分の塊を取り除きつつ、気の停滞を改善することが必要となります。「梅核気」を取り除くもっとも代表的な処方は「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」であり、この処方は痰を取り除くためのお薬と、気の巡りを改善するお薬が、バランスよく配合されています。短期間で症状が改善するケースも多く、病院でもよく処方されるお薬です。

「梅核気」が起こりやすい方は、気の巡りが良くなるような工夫をして過ごしましょう。第一にストレスをためないことです。そして、油ものや生ものなど、胃腸に負担のかかる食べ物は控えめにしましょう。これらの食材は"痰"の発生につながりやすいためです。

「梅核気」を放置すると、長引く咳になったり、吐き気などを引き起こすこともあります。軽視せずに、早めに対応できるといいですね。